かけす・くらぶ

身近な生き物たちの出会いと「すい臓がん」闘病記

臨床心理士

一昨日、臨床心理士とお会いし、話をした。
今悩んでいること、すべてを聞いてもらった。
先生も「へルペス脳炎」という重症患者になられた経験があり、それをきっかけに心理士になられた方で、「患者の気持ち」が解られる方でした。
病気のこと。将来のこと。仕事のこと。家族のこと。いろいろ聞いてもらった。
途中でかみさんのことを思ったら胸が詰まり、話せなくなった。
「せめて、行けなくなった戸隠と白樺峠には絶対連れて行ってやりたい」。
「あいつひとりが苦労しているんです」。
「だから、それで十分です」。
 
誰よりも早く起き、こじろうの寝顔を確かめストーブもつけずに湯を沸かし、洗濯し、台所でコトコト、こじろうのフードをふやかし、起きてくれば散歩に連れ出し、おむつを替え、フードをスプーンで介護して与え、それを自分の朝食の合間にして、やっとストーブをつけ、洗濯物を干し、掃除、風呂掃除、洗い物。「クローン病」の息子のためのおかず料理。こじろうへの投薬、散歩、こじろうを寝かしつけ、買い物、14時からは夕刊配達、帰宅してまた散歩、洗濯物を取り入れ、夕飯の支度、こじろうのフード介添え、夕食、後片付け、また散歩、寝かしてつけて遅いお風呂。こんな毎日。
 
いつ休むの?いつゆっくりできるの?
その間に自転車で面会に来るという。
もういいよ、寒いのに、こたつで寝といて。
 
最後に先生ぽつり。「奥様って幸せですね」。
そうだろうか?わたしはちょっと異論があったが、うなずいてしまった。
もっとしたいこと、いっぱいあるはずだよ!
 
それをわたしが叶えてやらなければ。
 
「いまの私があるのはかみさんのおかげです。かみさんがいなければ今のわたしはいないです!」
 
話終えたらすっきりした。
「こんどはいつ?」と聞かれたので、またお話できそうだ。
ちょっとありがたかった。
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