かけす・くらぶ

身近な生き物たちの出会いと「すい臓がん」闘病記

中嶋宏 写真展

旧友から1枚のはがきが届いた。
写真展をするという。
キャノンギャラリー梅田。
いよいよ表舞台だ。




彼は以前働いていた会社の後輩で、写真部の同僚。
モノクロフィルム全盛で、ニコマート、キャノネット、ネオパンSSS、TRI X、三菱月光V-3の時代だった。
暗室で一緒に現像、引き伸ばし、定着をした。
部員全員で作品を出し合い、喧々諤々批評をしたもんだ。

あの頃の写真への考え方が今の私の根底にあるといっても過言ではない。

当時から彼の心象風景写真のセンスは良く、近隣市の写真展で賞を何度も取っていた。

その後会社は倒産し、部は解散。部員はそれぞれの道を歩むこととなる。

部員の殆どが写真から遠ざかったのに、彼だけはデジタル時代になってもモノクロにこだわり、ずっと撮り続けている。昔、小さなスタジオで個展を開いた時に見に行ったが、今回はキャノンギャラリー。立派になったなぁ。

見に行くぞ!

偉いと思う。「継続は力なり」か。嫌いな言葉だけど。

私も仕事柄、カメラとは切れないけれど、彼のようなスタンスには到底なりきれない。
「この1枚」を選べるセンス、眼力が備わっていない。
それより以前に撮った写真の1割にも満たないほどピントが合わない。情けない。
ま、これは安物レンズのせいにしておこうか。



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