かけす・くらぶ

身近な生き物たちの出会いと「すい臓がん」闘病記

セリバオウレン

まだ2月というのに、あの花を見たくなった。

隣町にあるその群落に、信号の少ない北回りで一人で出かけた。片道約25㎞。途中に砕石場があり、ダンプが行き来、砂埃まみれになりながら到着。

何の変哲もない、里山風景。どうしてここなんだろう?f:id:kakeyan60am:20210227115042j:plain

この場所を教えてくれた友人の名をすでに忘れてしまっている。そんな昔のこと。その友人に感謝しなくては。

林縁部の斜面には霜柱。f:id:kakeyan60am:20210227115123j:plain

小さな池は氷が張っている。ここは日陰。北向きなのだ。f:id:kakeyan60am:20210227115156j:plain

目を凝らすと点在している。f:id:kakeyan60am:20210227115230j:plain

セリバオウレン。f:id:kakeyan60am:20210227115318j:plain

春を告げる花を「スプリングエフェメラル」と呼ぶそうだが、この花の葉は枯れることなく、年間を通して見られるので、スプリングエフェメラルではないという。でも、私にとっては春告げ花だ。

オウレンは漢方薬。健胃、整腸薬として、消化不良や下痢止めに用いる。結膜炎、ただれ目にも効果があるとか。

なぜここにあるのか?ひょっとしたら、先人が発見して、漢方薬として利用し、大事に手入れして守ってきたからかもしれない。今も下草は刈られ、手入れされている。誰が?傍の農家さんだろうか?

そんなお陰で「赤の他人」も見られる。感謝。

いつの頃から見てきたんだろう?在庫の画像を調べてみた。2005年3月14日が一番古かった。雪が残っている。16年も経ったのか…。f:id:kakeyan60am:20210227115413j:plain

画像№はDSCN......表示。「COOLPIX」の頃だ。ドライボックスには今も数台が眠っている。これとスコープとを連結したデジスコの時代。ああ、懐かしい。f:id:kakeyan60am:20210227115505j:plain

ミツバチ画像も見つかった。f:id:kakeyan60am:20210227115547j:plain

 

雄花と両性花。

右側の白い花は雄花、つまりおしべだけの花。左側は両性花。外側におしべ、中心にめしべが見える。f:id:kakeyan60am:20210227115639j:plain

 

これは中央が雄花。左右が両性花。がく片が紫色がかっていて美しい。f:id:kakeyan60am:20210227115802j:plain

 

今年も見ることができた。ありがとう。

花は決して「ヒト」のために咲くんじゃない。そんなことはじゅうじゅう分かってはいるけれど、時々心の片隅で、こんなことを思ってしまう。それは、どこかに「神様」と呼ばれる方がいて、春を待ち焦がれている人に、ポッと明かりが点るように仕組まれたのではないのかと。

そう思うと、すべてのことがすとんと腑に落ちる。

来年も見たい…。

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