かけす・くらぶ

身近な生き物たちの出会いと「すい臓がん」闘病記

闘将の死

星野仙一氏が4日亡くなった。
闘将はがんであることを公表せず、仕事を続けていたという。
強かったんだろう。苦しかったろう。
私と同じすい臓がん。
 
私は弱虫。
女々しい私にはそんな行動はできない。
身内にも、親族にも、親しい友人にも、ブログにさえも公表した。
私は弱虫。
心が折れそうな時、誰かからの励ましが欲しかった。それが私への力になると思った。
堂々とがんだと言って闘えばいい。
それが私のやり方。
隠す必要がどこにあるか、私には分からない。
 
7日朝、当直医からの採血の日。初対面。
「静脈の血管が相当痕があるので、動脈から採ります。」
もともと血管の細い私。
「痛い!」刺しながら針先で血管を探っている。出ない。
「いちど抜きます」
2回目。
「痛い!」静脈の3倍は痛いか?
成功。鮮血が出だした。「ふぅー」血圧高くなってるやろな。
 
ニュースの話に及んだ。
「急性膵炎から2年足らずでしょ」
「………」
「私も、そんなに早いのかなぁ…」
「○○さんの場合は手術できる道があるからそんなに心配なさらないでください。
今は新薬も登場していますし」
「ネット検索すれば落ち込むばかりですよ」
 
この当直医は私のカルテを知っていたのだ。
採血するなら当然かもしれないが。
 
動脈採血は痛かった。けれど、勇気づけられた。
 
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