かけす・くらぶ

身近な生き物たちの出会いと「すい臓がん」闘病記

「窓」

我が家の新聞は「朝日新聞」。
親父の代からそれはずっと続いている。
最近は購読者数が少なくなってきたらしいが、私は止める気はさらさらない。

学生の頃、「新聞部」に入っていた。
活動は年数回の学校新聞。
学んだのは「割り付け」程度で、表現力とか洞察力とは無縁だった。

新聞は面白い。
頁をめくる度、内容ががらりと変わり、情報量が半端でない。
広告も興味がある。
出張中以外は毎日目を通す。
普段は一面から目を通すのだが、日曜日だけは違う。
三面記事の「窓」を探す。

出会いは5月21日付日曜紙。
『突然の友達申請「お父さん?」』

読み進んでいくうちに涙が止まらなくなった。
「これって何なん?」
自分に問いかけながら何度も読み返し、何度も泣いた。
「これって…」


朝日新聞のサイトに「窓」についてこんな括りがある。

「身の回りの喜怒哀楽のストーリーを窓から見つめるように紡いでいきます」

なるほどなぁ。
新聞記者って凄いと思う。
社会の片隅の市井の人々の生き方を拾い上げ、言葉にし、活字にし、読者に思いを届ける。
読者は記者のその思いに共感する。
言ってしまえば簡単だけど、大変な労力だろう。

今朝の「窓」
『駅長のカレー思い乗せて』

81歳で亡くなった「駅長」の後を切り盛りするカレー店のはなし。
末尾の「駅長はいま、銀河鉄道に乗りに行っています」がいい!


世の中、大事なことがいっぱいある。
でも「こんな人たち」の生き方こそ大事なのだと思う。
記者に感謝。新聞に感謝。


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