かけす・くらぶ

身近な生き物たちの出会いと「すい臓がん」闘病記

ヨタカ

とある林の斜面。
見通しの利く場所はないものかとうろうろ、行ったり来たり。
突然、足元から1羽の鳥が飛び立った。
「あっヨタカ!」と思いきや、足元には卵が2つ。
(私は営巣中の鳥画像は載せない主義だけど、今回は例外。)
ぜんぜん気づかなんだ。
踏まんでよかった!


やばい、すぐに退散。
数十メートル離れたところで身を隠して仕事する。

すぐに「キョキョキョキョキョ」の声。
この声、「嫁の胡瓜刻み」とも言うそうな。
(明け方早起きした嫁が胡瓜を刻む音に似ているらしい)

また戻ってくるのか?
案の定、5分も経たないうちに戻ってきた。
「よかった」
写真中央にいるの、分かりますか?


ヨタカは夏鳥。巣らしい巣は作らず、直接地上に2卵産む。抱卵で親鳥がうずくまると保護色で見分けがつかない。


よだかは、実にみにくい鳥です。
顔は、ところどころ、味噌(みそ)をつけたようにまだらで、くちばしは、ひらたくて、耳までさけています。
足は、まるでよぼよぼで、一間(いっけん)とも歩けません。
ほかの鳥は、もう、よだかの顔を見ただけでも、いやになってしまうという工合(ぐあい)でした。

で始まる宮沢賢治よだかの星」。
鷹から「市蔵」に改名せよと迫られ、それがいやで最後には星になったという話。
脅迫した鷹って誰?了見の狭い鷹だな。オオタカ夏鳥だからハチクマかな?
クマタカはそんなこと言わないだろうな。
どうして「市蔵」なんだろう?
「市蔵」でも悪くはないと思うのだが。

結局、16時過ぎまでずっと抱卵し続けていた。1回も離れる事はなかった。
1日、ヨタカと一緒に仕事した事になる。

あれから1ヶ月。
無事に巣立っただろうか?


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