オシドリ
地元の池にオシドリがやってきました。
オシドリは日本国内を季節移動する漂鳥(留鳥)と扱われています。山地の樹洞などで営巣します。
大阪府では平地や山間の池などに冬鳥として渡来。大阪府ガンカモ類生息調査では毎年、500~1,400羽程度が記録されています。繁殖は1989年に能勢町で確認されたのが唯一の記録だそうです。
11月に入ったある日、面白い画像が撮れました。
オシドリ♂3羽と♀1羽の画像です。どれが♀だか分かりますか?
左端が♀で、うしろの3羽は♂。♂は換羽途中の個体のそれぞれの色合いが違っていて面白いです。
野鳥の羽衣は一般的には春から夏にかけては繁殖羽(夏羽)になり、秋から冬に非繁殖羽に換わります。しかし、カモ類の多くは冬期につがい形成をするために鮮やかな繁殖の羽衣になり、それがカモ類の繁殖羽(夏羽)ということになります。カモ類の非繁殖羽は「エクリプス」と呼ばれる♂の羽衣だけに当てはまり、渡来直後の♂にしか見られない羽衣です。
オシドリの♂のエクリプスは♀の羽衣によく似ていますが、よく見ると嘴の色が紅色なので♂と分かります。
♀がどんぐりをくわえています。浅瀬の水底に落ちているのをくわえてきたのでしょう。ほかにも草の種子などの植物質を餌にしています。
カモ類には潜れるカモと潜れないカモがいます。
潜れるカモはキンクロハジロやホシハジロ、ミコアイサなど。潜れないカモは主に淡水域に生息するカモで、水面採食と頭から上半身を逆さにして水中に入れ、水底に溜まった種子や水草を食べる逆立ち採食があります。
11/22訂正:ヒドリガモ♀が数秒潜るのを見ました。訂正します。すいません。
余談ですが、どんぐりは昆虫からネズミやリスやクマなど、多くの生き物の餌になっていますが、野鳥でもカケスやアオバトやカモ類にも大事な餌になっています。
そろそろつがい形成の時期でしょうか?
「おしどり夫婦」と言われますが、実はつがい形成は繁殖期だけで、♀が抱卵中にはすでにつがい形成は解消されるそうです。