かけす・くらぶ

身近な生き物たちの出会いと「すい臓がん」闘病記

山からのいただき物

「あのぅ、もしもし」
「?」
「ちょっとお願いがあるんですが」
「?」
「あなたの指、23本欲しいんですが」
「!」
「さっきから物色してたんですが、気に入ってしまいました」
「何にするんや?」
「話せば長くなるんですが、時計の針に使おうかな、と。いっぱいあるから良いでしょ」
「そういう問題か?どない気に入ったんや?」
「はい、太さといい、真っ直ぐさといい、ちょうど手ごろかな、と」
「時計の針なんか既製品でいくらでもあるやろ」
「私は既製品は嫌いなんです。なんか、冷たいし…」
「ようわからん」


「作るなら世界にひとつだけのような物を作りたい。時計を見る回数が一日に何回あるのかわからないけど、
時計を見たその人がたった何秒かのその一瞬の時間に、なんかフッといい気持ちになれたら…。
そんなんいいでしょ!」
「…」
「あなたの指がその役目をするんです。」
「ま、そこまで言うなら持って行き。そのうちまた生えてくるし」


ヒノキの実もいただいた。
時計の文字盤に使えそうだ。


そうこうしているうち、さっきルリビタキが止まっていた倒木をニホンリスが走り去っていった。
これがその足跡。右がホンドリス、左がルリビタキ


ということは…。


マツの木の周りを探すとすぐ見つかった。エビフライ。


いっぱいあった。ここは食事場所のようだ。
ヒートンを付けてストラップに!


きょうの収穫。
みんな山からのいただき物。
ありがとう。
大事に使います。





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