かけす・くらぶ

身近な生き物たちの出会いと「すい臓がん」闘病記

ギフチョウ!



きょう、「春の女神」に会った。
私は蝶マニアでもコレクターでもない。
でもギフチョウの「値打ち」は解かっているつもりだ。
成虫は早春のこの時期にしか出会えない。
ましてや地元で見られるなんて…。

カタクリを見に毎年この谷を詰める。
今日は陽射しがないせいなのか咲いていなかった。
でもそれで十分なのだ。
下山途中、足元で翅をひろげるギフチョウに会った。
じっとしている。
止まっているのは食草のカンアオイ属ではないようだ。
羽化したてなのだろうか。
♂か♀か私にはわからない。
(あとで図鑑をみると「前胸背に赤褐色毛を生ずるのは♀」とあるから♀なのか)
でも出会っただけで十分なのだ。

以前、大きな捕虫網を持った蝶マニアに出会ったことがある。
彼は私の目の前でオオムラサキを捕獲し、
すぐにその場で胸を押して圧死させ、三角紙?に収納した。
彼の行為は「定石」通りのはずだろう。
だが私には許されない行為だった。
私はゼッタイ蝶マニアにはなれないと思った。

私たちの足元でギフチョウが揺れている。
生まれてきた事を喜ぶかのように。

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