ルリタテハ物語
我が家の庭にあるホトトギス。
それを食草とするチョウ、ルリタテハ。ことしの物語です。
去年は7月9日にルリタテハの卵を見つけたのですが、ことしはなかなか見られませんでした。
半ば諦めていた9月19日、小さな幼虫を見つけました。2か月以上遅れでことしも産んでくれました。
「おっったぁー!」と叫んだのは言うまでもありません。
探してみると、5頭いました。
10月6日、幼虫はすくすく育ち、終齢間近に。うち1頭は終齢幼虫間際に行方不明になりました。幼虫は前蛹になる前に食草から離れる場合もあるのです。
ルリタテハの幼虫は棘だらけでいかにも毒があり、刺されそうですが、実は毒はなく、持っても痛くありません。
10月9日に前蛹から蛹になった個体の動画です。
10月20日、3頭が蛹になり、1頭が幼虫です。
ホトトギスは満開になりました。
10月30日、3番目の蛹が羽化しました。やっと動画に撮れました。
これが4頭の蛹化から羽化までの記録です。1頭は残念ながら落下事故で羽化できませんでした。
ルリタテハは成虫で越冬します。解説書には蛹化から約10日後、午前中羽化が多いとあったのですが油断していて、羽化の瞬間を見逃していました。最後の1頭は早朝から10時過ぎまで付きっきりで観察しました。
卵→(孵化)→幼虫→(蛹化)→蛹→(羽化)→成虫という段階を経る「完全変態」。
蛹の中でどんな変化が起きているでしょうのか?不思議で、神秘的です。
羽化後の成虫は赤い「おしっこ」をします。
そしていよいよ屋外へ出してやります。
君が育ったホトトギスともご対面です。
しばらく日光浴したあと、秋の青空に向かって翔んでゆきました。
無事にいのちをつなげますよう、元気でな。また会おうな。
ことしも出会えてよかった!