茨木市非核平和展
茨木市中央図書館1階エントランスホールで8月2日まで開催されています。
◆広島・長崎被爆パネル展示
◆高校生が描いたヒロシマ「原爆の絵画展」
◆戦意高揚の当時のポスター・雑誌展示
という4つのテーマで戦争を振り返り、「戦争の悲惨さ」、「平和の尊さ」、「真の平和」を築くために私たち一人ひとりに何ができるのかを考えます。
戦前の日本国民の戦争協力は、国家が強制しただけではなく、自発的なものも多かったらしい。相互監視下で誰もが戦争に協力し、それによって自分の立場の上昇をめざした。国民をこの行動に駆り立てたのがメディアの戦争プロパガンダ(特定の思想・世論・意識・行動へ誘導する意図を持った行為の事)である。
戦争は彼方からやってくるのではなく、参加・協力したのは私たち自身であったことを記憶したい。
広島市基町高校の高校生がヒロシマの被爆者から体験を聞き取り、描いた絵が展示されていました。見ていくうちにぼろぼろと涙が溢れてきました。
「逃げてきた被爆した親子」 照明などが写り込んでいます。ご容赦ください
場面の説明:原子爆弾が投下されて人々が逃げていく中、山本さんの家の庭に被爆した親子が走ってきました。お母さんは髪が乱れて必死な様子で、5歳くらいの女の子がそのお母さんのモンペの裾をしっかりと掴んでいました。お母さんは赤ちゃんを抱きかかえていましたが、顔は紫色で、赤ちゃんは既に死んでいたようです。
生徒のコメント:今回原爆の絵を描くにあたって、被爆者の方々のお話を聞いていると悲しい、暗い気持ちになることが何度もありました。それは、これから私たちが生きていく中で、同じようなことが起こらないとは限らなくて、被爆体験を語ることができる方が少なくなってきている中で、再び争いが起きてしまうのではないか、という気持ちがあったからだと思います。特にその「気持ち」の面で苦労して、とても過去の話、人ごとの話としては聞けなかったので、毎日考えるのは辛かったです。
被爆体験証言者のコメント:1945年頃の服装を熱心に聞いて描いて下さってよく描けていると思います。今の服装と違って大変だったと思います。私の話をよく聞いて下さってありがとうございました。
「自宅の前で黒い雨に遭う自分」 照明などが写り込んでいます。ご容赦ください
場面の説明:当時8歳の小倉さんは、自宅近くで被爆した後、家の前で黒い雨に遭った。白いブラウスに落ちた黒い汚れを触ると、ベタベタしていて、雨だと気づいた。
生徒のコメント:自分の目の前に無いもの、実際に体験できないものを描くことは創造力がいるものだと改めて感じました。原爆の話はこれまでに何度も聞き、色々なことを知っているつもりでいましたが、小倉さんの証言を聞き、黒い雨のことはもちろん、原爆投下後の被爆者たちのこと、そして戦後のことなど、今まで聞いたことのない話がどんどん出てきました。自分はまだまだ無知であるということを知ることもできました。
被爆体験証言者のコメント:当時の下駄やモンペなどの衣服を上手く再現してくれた。雨の感じ、手の感じや、瓦の積み上がりなど、場面の様子がよく描けている。
今年は終戦から75年。
コロナ禍で各地の慰霊祭はどうなるのだろうか?
私も生きているうちに「ヒロシマ」を見ておきたいのだが、果たしてどうなることやら。
唯一の被爆国でありながら、核兵器禁止条約に反対し、原発に固執しているニッポン。
無為・無策・無能・無責任はアベノマスクでは隠せない。