かけす・くらぶ

身近な生き物たちの出会いと「すい臓がん」闘病記

私の8月15日

昨日は里山センターで木工作業をした。
昼近く外のテーブルで弁当を広げた。
「こんにちは」
隣のテーブルには初老の男性。同じく工作中の方。
近くの施設から正午を告げるチャイム。
そうか。
「きょうは黙祷をしないといけないですね」
隣の男性に声をかける。
「あ、そうですね」
 
箸を持つ手を置いて躊躇していたら、
「私の父は沖縄で亡くなりました」と男性。
「私の顔も見ずで逝きました」
佐世保から出征して2年、終戦の直前に亡くなったという。
「お骨は見つかったんですか?」
「いいえ、そんなん。土みたいなのが送られてきただけです」
 
男性は私よりすこし上。
生きていれば私の兄と同じくらいか。
そういえば、昔親父が言っていたな。
「○○はひとつもなつかんでなぁ、俺の顔見たら泣きよった」
 
戦争の悲劇。69年経ても風化しない。

 
男性は娘さんの家の玄関に置く飾り棚を作っている。
木工教室上級部に通うだけあってその腕前は玄人はだし。
時計しか作れない私とは雲泥の違い。
いろいろ作業のコツを教えていただいた。

 
平和っていいな。けど。
 
今朝の新聞。「ザ・コラム」
長崎市の平和祈念式典で式次第に印刷されている文面とは違う怒りの言葉の「平和への誓い」を読み上げた被爆者代表の記事があった。
 
式典開始の1時間半以上前に到着。来賓席に入ってくる政治家たちの姿を見ていると、「ムラムラと怒りがわき上がってきて、黙っていられなかった」という。
この怒りを、理解できますか?で締めくくられたコラム。
 
特定秘密保護法の制定、原発の再稼動、輸出、集団的自衛権憲法解釈の変更…。
この平和を武力で作ろうとしているしか思えない。
今日の空模様のように雲行きが怪しい。

 
 
 
 
 

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