かけす・くらぶ

身近な生き物たちの出会いと「すい臓がん」闘病記

メメント・モリ

就寝前、

「お守り袋」をお腹の上で撫でまわしながら、

「どうか、私のすい臓がんを治してください」。

日課になってもう5年にもなる。

一日たりとも欠かした事はない。

翌朝目が覚めると、

「ありがとうございます、今朝も目覚めました」と。

けれど、私のいのちは確実に日に日に少なくなってきている。

 

先日のCT画像でがんの拡大が見られた。腫瘍マーカーは上がり続けている。

主治医、「きょうの点滴は止めときましょうか」。

もう効く薬がないという。

点滴を始めて4種類の方法を行った。もうそれ以外の方法はないという。

すい臓がんとはそれほど難しいがんなのだ。

 

今の症状は背中の痛み、腹部の鈍痛と膨満感、不眠症、体重減少。

これは点滴の副作用ではなく、がんから来る症状。薬の服用しかない。

 

これから私はどうすればいいのだろう…。

なーんも気にせず残された日々を明るく楽しく過ごせばいいのだろうか…。

 

またひとつ、願い事が増えた。

「私の余命が一日でも長らえますように…」。

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