抗がん剤変更。
先月8月のCTで主膵管の拡張が指摘され、23日にMRIを実施。その結果を踏まえての「インフォームド・コンセント」がありました。
遅い予約時間だったので、かみさんも同行しました。
インフォームド・コンセントとは医療行為を受ける前に、医師および看護師から医療行為について、わかりやすく十分な説明を受け、それに対して患者は疑問があれば解消し、内容について十分納得した上で、その医療行為に同意することです。
CTとMRIの一番の違いは放射線(X線)を使っているかいないかです。X線CTはその名のとおりX線を使用してスキャンし、そのX線の透過率の差を画像にしたもので、MRIは磁気共鳴画像といわれるように磁石を使用し、体内の水分の情報を取り出して画像にしています。
MRIは通常T1強調画像・T2強調画像と呼ばれる画像を対で撮影します。T1強調画像は、見た目はCT画像と似ていますが骨は水分が少ないのでCTと違い黒くなってしまいます。一般的な画像の見方として、T1 強調画像で高信号、すなわち白く映し出されるものは、脂肪、亜急性期の出血、鉄の沈着物、メラニンなどで、T2強調画像では水、血液、脂肪などです。逆に低信号(黒)のものは、T1強調画像では、水、血液などで、T2強調画像では、出血、石灰化、線維組織、メラニンなどです。
簡易CT画像(8/2撮影)とMRI画像(8/23撮影、T2強調画像)は下記の通り。
結果は「主膵管拡張。膵がんの増大を疑う」というもの。
主治医は「MRI画像からも分かるように、流れが悪くなっている。明確ではないものの、この辺にがんがあると思わざるを得ない」と。
そして今後の選択肢を二つ、提案されました。
ひとつは治療薬の変更:
現行の「FOLFIRINOX療法」から「m-FOLFOX療法」への変更。
具体的には現行の3種の抗がん剤のうちのひとつ、イリノテカン(カンプト)をエルプラット(オキサリプラチン)に変えるというもの。あとの二つはそのまま現行通り。
エルプラットは白金(プラチナ)製剤として知られる抗がん剤のグループに属していて、がん細胞の遺伝子(DNA)と結合してその合成を阻止し、がん細胞の増殖を抑えたり、死滅させる働きがあるそうだ。
ただ、「この療法が生存を延ばす可能性が証明されているわけではない」という。
ふたつめは緩和ケア:化学療法の中止。がん症状の緩和。
「いよいよ来たか…。」
しばらく考えたあと、私はひとつ目を選択した。
「先生、お願いします。」
サカンドオピニオンも考えた。
限られたすい臓がん治療、保険適用、家族への負担なども考えてやめた。
もう4年も生きながらえている。これは主治医のお陰なのだと思う。
来る9月13日から点滴開始。経過観察入院となった。
副作用の「痺れ」が心配だが、今から不安がっても始まらない。その時々に対処すればいい。
頑張ろうと思う。