嬉しいことの二つ三つ。
庭のシュンランが咲き出しました。
今年は15本も花が付いています。こんなに多いのは初めてです。
ネモフィラも花盛り。「種から咲いたんよ」とかみさんは自慢げです。
キュウリグサを見つけました。小さな小さな花。葉を揉むときゅうりの匂いがするとか。小さすぎて葉を摘むのはかわいそうです。
フリージアも満開。
山椒の芽吹き。暫くは「木の芽」に使えそうです。
どんぐりから育った5年目のコナラ。
ピラカンサにネコハエトリグモ。雌かな?
アゲハの蛹はまだ羽化しません…。
きのう、嬉しいことがありました。
それは他人からみれば他愛もない出来事だったりしますが、私にとっては大袈裟じゃないけれど、生きてゆく勇気が出るような出来事でした。それを解ってくれる人もいます。そんな人がいることを私は幸せだと思います。
いつものように、スーパーへ買い物に行き、お昼はパスタのチェーン店へ。「ペペロンチーニ」が食べたくなったのです。久々の支店は店長が異動されていました。
店内は子供連れでいっぱい。「そうか、春休みか。」「どうする?」「せっかく来たから入ろうか。」
いつもの「蒸し鶏とほうれん草と松の実のペペロンチーニ」を注文。
だいぶ待って、熱々が届く。
「あれっ、松の実がないで!」店員さんに訊く。「すいません、松の実無くなったんです。」
なぬっ。それって手抜きやないか。てなことを言いながら頬張る。普通に美味しい。
でもなぁ…。
昔は「アンチョビとフレッシュトマトのペペロンチーニ」から始まって、それがすぐにメニューからなくなり、今度は松の実が無くなったのかい。松の実くらい入れておけや!我家にでもあるぞ!
チェーン店やからかなぁ。なんか、寂しいなぁ。また新規の美味しくて安い店を探さなくては。
帰宅後、陽気に誘われて近所を散歩した。
ヒバリを久しぶりに見た。
オオジュリンはまだいた。
公園には桜の花を求めてヒト、ヒヨドリ、メジロ、スズメなどがやってきていました。
「ツイーッ」の声。スズメの囀りかな?とカメラを向けると、なんか違う。
「あっ、ニュウナイスズメ!」
撮影後、10数羽の群れが南へ移動していきました。今季初、ご当地初です。
ニュウナイスズメは大阪府では冬鳥扱い。繁殖は本州中部以北の北日本。春の移動途中の個体だったんでしょうか?まさかです。やっぱり見てみないと分からないですね。
ルンルン気分で帰宅。
ガレージに車を止めて何気にアゲハの蛹を見ると…。
羽化!
バタバタと支柱を登っています。やばい、レスキュー!
優しく両手で覆い、柚子の木に止まらせる。14時54分。
風がきつい。必死で捕まっている。何とかしなきゃ。翻ってプラスチックのボードを持って来、風防にする。幾分ましか。まだ強い。しかも日陰。
この子は女の子かな?お腹のふくらみが雌のように見える。
しかし、なんて美しいんだろう。
翅が伸び切るのを待って、割り箸に一旦移し、日の当たるピラカンサへ移す。風も弱く、ここなら一安心。
ずっと見ていた。そして思い出していた。去年の秋、君を見つけた時のことを。そして冬を雨のしのげる屋外へ移したことも。寄生バエにやられていないか心配で、何度もお腹を押したことも。その時はごめんな。そして…。16時16分。
大きく羽ばたいて青空へ消えていきました。
「よかった!」
とても嬉しい。こんな経験しなくても人は生きてゆける。でも、でも、なんか違う。この泣けてくるような感動はなんだろう?たかが虫一匹のことだけど、今もどこかで「いのち」をつなぐために翔んでいる。そのことを想像してみる。そして無事にいのちがつながることを祈ってみる。私にはそれくらいのことしかできないけど。
生きていれば逃れようのない宿命のような辛いことがある。奮い立たせても落ち込んで。でも時々、ふわっと嬉しいこともやって来る。
シュンランだって、庭の花々だって、ヒバリだって、オオジュリンだって、ニュウナイスズメだって、アゲハチョウだって。
みんな私への「エール」かもしれないのだ。
みんなありがとう。