「オキナワへいこう」を観た
きのう、街に出て、映画を観た。
マルーン色の特急に乗り、降りたのは「十三」。
目指した映画館はすぐに見つかった。ここがかの有名な「第七藝術劇場」か。
9月1日付けの朝刊に記事が載っていて、興味を引かれた。「そのうちよりも今のうち」なのだ。
ドキュメンタリー映画「オキナワへいこう」。
監督の大西暢夫(おおにしのぶお)さんは写真家・映画監督。あの徳山ダムのドキュメンタリー映画「水になった村」を製作した人。
約20年にわたり、全国の精神科病院を回り、精神疾患のある人たちの写真を撮り続けている。
日本では約30万人が入院されているという。
大阪府堺市の浅香山病院にも何十年と長期入院されている患者さんたちがたくさん暮らしておられる。そのうちの一人、益田敏子さんが「生涯のうちに一度でいいから、沖縄へ行ってみたい」という夢を語ったことをきっかけに、有志の看護師さんらがその夢を実現させようと動き出す。
登場人物がみんな味がある。一見、疾患がどこにあるのかわからない。沖縄に行けた山中さんの恋人が言う「腎臓が悪い人、心臓が悪い人、私らはそんな人とおんなじ。全然大丈夫や!」。
夕刻、扉の鍵が閉まる病棟。きょうも変わらず穏やかに暮らしている。
9月13日(金)まで「シアターセブン」にて上映中。