掛け時計の修理
一昨日携帯電話が鳴った。
「振り子時計が遅れるんです」とTさん。
翌朝、修理にでかけた。
「電池を換えてみても遅れるんです。始めはこんなことなかったのに」
「何でしょうね。とにかく見てみます」
針を外して、念のためムーブメントを交換。
シャフトの緩みも補修、電池も新品に。
しばらく様子を見る。
「短針と長針がこすれていたかもしれませんね。これで大丈夫と思います。」
「おいくらですか?」
「いいえ、修理代は頂いていません。こちらの不手際ですから。私の目が黒いうちは無償で直させていただきますよ(笑)」
ふと隣の部屋を見ると、懐かしい時計が。
「おう、元気やったか!」
いつかの戸隠で拾ってきたシラカバの枝を利用して作った初期の作。
「これは元気に動いていますよ。ふくろうが好きなんです」
そういえば、12時のところをふくろうに換えたっけ。
ありがたいな。
しかもふたつも掛けてくれるなんて。
作者冥利に尽きる。
夜に電話をした。
「順調に動いてますよ」
良かった!