かけす・くらぶ

身近な生き物たちの出会いと「すい臓がん」闘病記

我が美しき故郷よ 畠山美由紀

始まりはラジオ番組からだった。
土曜の朝9時からのNHK-FM、いつも愛聴している「世界の快適音楽セレクション」
ゴンチチの案内役で、ユニークなテーマと切り口でジャンルを越えて世界に散らばっているとっておきの快適音楽を紹介してくれる番組。
いつも机に向って、なにやら作業をしながら聴いている。
 
その日のテーマは「読む音楽」
 
何気に聴いていたら詩の朗読が始まった。
 
遠くでかすかに船の汽笛が鳴っている
おばあちゃんのゴム長ぐつをはいたガッポガッポという足音がする
もう夜明けだな 畑さ行くんだな
障子の中にみるみるうちに光がいっぱい入ってくる
早く起きなくちゃ
早朝の庭が大好きなんだ
新鮮な朝 きれいなきれいな緑がたくさん
(略)
わが美しき故郷よー

わたしたちは ひとりひとりが愛の自家発電機なのだ
だれかが手を差しのべてくれれば
優しい言葉をかけてくれれば
それが動いてやってゆける
あなたもわたしも動物たちもみんなみんな大切なのだ
(略)
 
作業の手を止め、スピーカーを見つめた。
素直な美しい詩。
聴きながら、知らぬ間に泣いていた。
これは朗読ではない、ちゃんとした歌だと思った。
そして7分以上もの朗読をカットせず流してくれたこの番組に感謝した。
朗読の後、続けて歌が流れてきた。
 
「我が美しき故郷(こきょう)よ
 
畠山美由紀さん。1972年生まれ。宮城県気仙沼市出身。
この詩はあの東日本大震災の直後の2週間後に書かれたという。
 
              畠山美由紀さんオフィシャルブログより
 
すぐCDを注文、きょう届いた。

 
早速聴いた。
美しいいい声だ。

 

 
ひとりひとりが愛の自家発電機か。
いいことを言ってくれる。
 
 
 
 
 
 
 

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