かけす・くらぶ

身近な生き物たちの出会いと「すい臓がん」闘病記

再びタテジマカミキリ



先月見つけた現場に1ヵ月後再び訪れた。彼(彼女)と再会した。
彼の名はタテジマカミキリ。
先月とまったく同じ場所で小枝に抱きついて動かない…。
大きさは2㎝ちょっと。図鑑によるとカクレミノの枝などにぴったりと体をくっつけ、触角も前方に伸ばし、やはり枝にぴったりつけた姿勢で越冬する、とある。
季節外れの突然の積雪にも動ぜず、じっと抱きついたまま。
よく見ると、体が沈むように樹皮を削っている!
でもこれはコナラのようにみえる。私のカン違いなのか?
カミキリムシ好きの友人に聞いてみた。
「普通にいるけど、探さないと見つからないよ。ウコギ科が食樹だからコナラは見まちがいでしょう」
生き物はさまざまなかたちで冬を越す。卵、幼虫、成虫、種子、冬芽、ロゼット、冬眠…。

彼に聞きたいことがある。
①寒くはないかい?
②どうしてそこなの?
③どうしてコナラなの?
④いま何を思っているの?
そして
⑤つらくはないかい?
寒く長い冬のあいだ、私たちが春を恋しがるように、
キミもまた同じように、いやもっともっとそれ以上に恋しがっているように私には見える。

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