ツグミは誰に襲われたのか?
山歩きの続きです。
少し開けた場所に羽が散乱していました。
紋様からツグミのようです。
ここで襲われたのではなく、ここで採餌したのでしょう。
果たして誰が襲ったのでしょうか?
とりあえず羽を3枚持ち帰りました。
「羽 原寸大写真図鑑」(文一総合出版)で調べました。
やはりツグミでした。
持ち帰った3枚の羽は左の翼の
初列風切のP1、次列風切のS6、三列風切のTe2と色も大きさもピタリでした。
で、ここからは謎解きです。
ツグミは誰に襲われたのか?
久しぶりに「図鑑 日本のワシタカ類」(文一総合出版)を広げて、猛禽類が何を餌にしているか、調べてみました。フクロウやモズも猛禽ですが、ここでは調べていません。以下は抜粋です。
ツミ:379回の観察例では326回が小鳥類、なかでもスズメとシジュウカラが多く、中型以上の鳥類42回、ネズミ類が5回とか。
ハイタカ:オランダとドイツでの調査では62,000の餌のうち、98%が小鳥類で、そのうちツグミ類が13%、イエスズメ類11%、ムシクイ類9%、カラ類8%、アトリ、ヒバリ類7%、ホオジロ類6%という。
オオタカ:キジ、ヤマドリ、コジュケイ、カモ類、バン、オオバン、カイツブリ類、ハト類、カケス、カラス類など、中型から大型の鳥類が多いが、ヒヨドリ、ムクドリ、ツグミ類も食べる。14個体の胃内容物では鳥類が64.4%、哺乳類が35.6%。
ノスリ:ネズミ、モグラ、カエル、ヘビ、トカゲなど。時にはヤマドリ、キジ、カモ、キセキレイ、ホオジロ、アオジなども。63個体のうちの胃の内容物は哺乳類54.3%、昆虫類26.3%、鳥類8.7%らしい。ただ、冬季はどうなのか明記はない。
チョウゲンボウ:ハタネズミ、ヒミズ、モグラなどのネズミ類が60%、スズメ、ヒバリ、カワラヒワ、キセキレイ、イマツバメ、ヒヨドリ、ホオジロ、ムクドリ、ツグミなどが30%。11~2月は鳥類が40~60%を占める。
ハヤブサ:ドバトとヒヨドリ、ねぐら入りに集まってきたムクドリ、ツバメ。
推測の域を脱しませんが、採餌場所が山の中ということも考えて、ハイタカ属(ツミ、ハイタカ、オオタカ)でしょうか?なかでも以前、この場所の斜面でハイタカが長時間止まっていたことなどから、ハイタカかなと思いますが、如何なものでしょうか?
決して断定はできません。