かけす・くらぶ

身近な生き物たちの出会いと「すい臓がん」闘病記

私は日本人。

狭い国土の島国でひっそり暮らす私たち。
「お疲れさま!」
「ごくろうさん!」
と言い交わし、他人の労をねぎらって。
他人の痛みを分かち合い、
「お互い様」
と声かけて、
自分のことのように涙して、手を差しのべる私たち。
 
震災死亡者7,197人。安否不明者18,982人。避難者394,143人。
 
家族や親族を亡くし、我が家も無くし、呆然とする人たち。
深い悲しみと失意の中で
それでも
「いのちがあればそれでいい」
テレビカメラを向けられるとへらへら笑って言う。
その笑顔の中身は何なのか?
悲しみを隠す照れ笑いなのか?
 
その笑顔に涙が止まらない。
 
「いまがんばんないと、いつがんばんの!」
東北訛りの一言が胸に刺さる。
 
愛しくて、哀しくて、愚かで、醜くて、賢くて、単純で、切なくて、冷たくて、
強くて、弱くて、それでも優しくて。
 
みんな日本人。私も日本人。
そんな日本人が好きだ。

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