かけす・くらぶ

身近な生き物たちの出会いと「すい臓がん」闘病記

タマムシ

梅雨明けの前日、伐採跡の林縁部で仕事をした。
その日も蒸し暑く、じっとしているだけでも汗が出てきた。

いろんな昆虫が飛び交っている。
伐採木に鮮やかな虫が止まった。
これはタマムシ。チャンス!
素早く近づき、素手で捕まえた。



眼が大きそうだから♂だろうか?
♂は止まっている♀を見つけるために眼が大きくなった、という説もある。



タマムシはその体の美しさから「玉虫厨子」に使われたことは有名な話。
もう1400年も前の事。
厨子(仏像などを安置する仏具)の透かし彫りの飾り金具の下に本物のタマムシの翅を敷き詰めたらしい。
検索していたら、「平成のプロジェクト 蘇る玉虫厨子」というのが3年前に行われ、
現代の職工で再現された2基の厨子には合計42,600枚(21,300匹)のタマムシの翅が使われたという。
生き物の「いのち」を犠牲にして成し遂げられた偉業を声高に自慢する根底には、
小さきいのちへの慈悲や畏敬の念が当事者にはあったと信じたい。

美しいのは決してヒトのためではない。



そこで一句。
見とれてる 手のひらの中 進化論



スターマーク