かけす・くらぶ

身近な生き物たちの出会いと「すい臓がん」闘病記

13年目の朝

あの日から13年目の朝。
私は出張先の宿で隣で眠る同僚の携帯アラームで目が覚めた。
寒い宿で、足許にはマイ湯たんぽがあった。




あの日。
夜勤帰りの息子の軽四に避難した。
寒かった。
ブルブル震えていたのは寒さだったのか、それとも恐怖からだったのか。
夜明けは遅かった。
余震が収まり、我が家に戻ると、和ダンス、TVが倒れ、食器は粉々だった。
でも妻が腰を打った程度で、全員無事だった。

13年目の朝。その日も寒く、朝から北風が吹いていた。
寒さに震えながら仕事をした。

テイカカズラの種子が風に飛ばされてゆく。



タムシバ?の花が膨らんでいる。



足もとにはフクジュソウ



今年も変わらず出会えた。
「生きてりゃいいさ」誰かが言っていた。
あの日以来、私は変わったと思う。

私は生かされている。
つくづくそう思う。

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