かけす・くらぶ

身近な生き物たちの出会いと「すい臓がん」闘病記

孫娘子守りてん末記


息子夫婦に二人目ができるということで、
孫を預かることになった。孫娘は4月で2歳になる。

3月5日、孫を引き取りに行く。すんなりと車に乗り込んだ。
家についてひとしきり遊んで、それから…。
しくしく泣き出した。
妻(ばあば)に抱かれたまま、顔を伏せて泣いた。
私(じいじ)が手を出すと余計に泣かれた。
それからか私には来なくなって、目を合わすと、泣きそうな顔になった。
どうやら男性が苦手らしい。
じいじは辛くなった。

3月7日、二人目の誕生をじいじは出張先で聞いた。無事女の子。

3月10日、退院。午後から孫を返しに行く。
車の中で寝てしまっていた孫は着いたら目が覚めて、
玄関先で迎えたお母さんに抱きついて再会した。
6日ぶりに見るお母さん。
抱きついたまま離れようとしなかった。
きっと淋しくて淋しくて仕方なかったのだろう。
でもえらかったよ、我慢していたよ、たった2歳でも。

6日間、ばあばは必死で子守りをした。左の太ももが痺れるという。
何もしなかったじいじも体調がすぐれない。
今日からまた静かな暮らしになる。
我が家にひとつ、小さなイスが残された。
お疲れ様。ばあば。

母は強し。そしてばあばは心強し。
そしてじいじは役立たず。

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