かけす・くらぶ

身近な生き物たちの出会いと「すい臓がん」闘病記

血まみれの鳩


カーラジオから懐かしい歌が流れてきた。

♪血まみれの小さな鳩が 私の窓辺で 私にこう聞くんだ♪

ああ、この歌は五つの赤い風船が歌う「血まみれの鳩」
若い頃、よく歌った。

あの頃はベトナム戦争が勃発し、反戦フォークソングが流行った。
ピートシガー、ジョーンバエズ、PPM、ボブディラン、岡林信康高石友也五つの赤い風船…。
懐かしい名前が次々に浮かんでくる。
私は「戦争を知らない子供たち」だったけれど、戦争がいやだった。
ただ、戦争がいやで、学校帰りに学生服と鞄のいでたちで
空母エンタープライズ佐世保港寄港反対のデモ行進に後ろから付いて行ったりした。
シュプレヒコール」という言葉を知ったのもあの頃だった。
本気で世の中を変えようと思った。

あれから40年。いまだに「戦争」が続く。
互いに「聖戦」と呼び合い、何の関係もない人々や子供たちを犠牲にする。
テロはいやだ。報復もいやだ。
人類は戦わなければ存続できないのだろうか。
それとも人類は滅亡の一途をたどっているのだろうか。

この美しい秋の風景はいつまで続くのだろう。

あの時、あれほど誓ったのに。
あの時、あれほど叫んだのに。
「私たちの望むものは」あなたを殺すことではなく、
あなたと生きることなのに。         

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