かけす・くらぶ

身近な生き物たちの出会いと「すい臓がん」闘病記

母へ


3月24日。ツバメを見た日、お袋が逝った。
享年85歳。
5年前、介護施設に入所。ベッドから落ちて骨折し、認知症に拍車がかかる。
今月、食事を肺に詰まらせて緊急入院。
兄からの第一報はすでに事後報告だった。
あっけない、というしかなかった。

直接死因は「十二指腸乳頭部癌」
85年生きてきて、たった1行の死亡届。

覚悟はしていたが正直、ほっとした。
介護の主役だった兄の事を思うと泣けなかった。
それは当の兄も同じだった。
告別式で「涙は出ませんでした。こんなきれいなお袋の顔、見た事ない!」
と挨拶をした。その言葉がすべてを物語っていた。

これから毎年、ツバメを見たら思い出すだろう。
当たり前の事だけど、私には父と母の「血」が流れている。
そのことを自慢して生きたいと思う。

もっとまるくなろうと思う。

(この記事を書くにあたり、載せるかどうか悩みました。でも「日記」だからいいか、という結論になりました。極めて場違いなこと、お許しください。)

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