かけす・くらぶ

身近な生き物たちの出会いと「すい臓がん」闘病記

きょうのハチクマ

昨日で点滴は終了。昨夕食はきつねうどん。食欲無し。お揚げさんは残しました。

今朝は雨上がりで快晴。無理を押して出かけました。

地元の遺跡あと。標高314m。ここでは初めての観察です。北東の風が強い。f:id:kakeyan60am:20201001213231j:plain

案の定体調が悪く、3時間余りで撤収してきました。

ノスリf:id:kakeyan60am:20201001213307j:plain

低く旋回してくれたハチクマ♀成鳥。初列の翼指が右は6枚あるのに、左は5枚。P5が抜け落ちているのでしょうか?f:id:kakeyan60am:20201001213340j:plain

 

そもそもハチクマはどうして渡るのでしょう?

世界には3種のハチクマ類と近縁のオナガハチクマが2種います。この5種のハチクマはいづれもハチを主食にしていますが、長距離の渡りをするのは日本へ来る亜種とヨーロッパハチクマだけで、その他は熱帯地方で留鳥的な暮らしをしています。(亜種ハチクマとヨーロッパハチクマを同種とする説もあります。)

「ハチクマの好物のスズメバチは冬にはいなくなるので、餌の手に入る暖かい地方へ移動する」という答えでいいのでしょうか?

東南アジアには別亜種が留鳥として周年暮らしています。わざわざ長距離を渡らなくても越冬地でそのまま暮らせるはずです。

亜種ハチクマにとって温帯地方の魅力は何なのでしょうか?

ひとつはハチの発生パターンが考えられます。熱帯地方では年間を通してハチを手に入れられますが、そのパターンは「安定少量」または「不安定大量」と言われています。これに対し、温帯地方のハチは「安定集中大量」の発生を繰り返します。その時期はハチクマの子育ての時期と重なります。雛はハチの発生時期に合わせるように短期間に成長し、体力をつけ、渡りを成し遂げるのでしょう。

ハチクマの衛星追跡の結果、ハチクマの幼鳥は翌年には日本に戻らず、越冬地に留まることが分かってきました。繁殖しない個体は繁殖にかかわる餌資源を必要としないので、あえて危険な渡りはしないのではないでしょうか?

2か月以上、10,000㎞もかけて行ったり来たり。翼を持たない私たちに憧れと勇気を与えてくれています。

 

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