サンタクロースはいるのかな?
子供が小さかった頃、毎年のようにプレゼントが届いた。
子供らの希望通りの品物が。
「信じている子には届くんだよ」って納得させていた。
子供はいつ、事実を知るのだろう?
私が子供だった頃、絹張りの羽のゴム動力のプロペラ飛行機をサンタさんからもらったことを今でも覚えている。
当時の親父は何処で買ってきたのか?
それを思うと何か切なくなってくる。
我家にサンタが来なくなって久しい。
けれど今年はやってきたのだ。
生成りの布袋に入っていた。
しかもかみさんにも届いた!
欲しかったんだ。
なぜ分かったのか?
どうやらあの日、手作り市の日。
お釣りにまごつく私の手元の年季の入った財布を見られてしまったようだ。
「genten?どっかで聞いたことあるな。これは5千円ではないな」
「へへ」
サンタは笑った。
あとで検索して驚いた。
5千円どころの代物じゃない。自腹じゃとうてい買わない代物だった。
サンタも決して裕福じゃないのに…。
とても嬉しいけど、やっぱり切なくなってきた。
あの頃と同じように。
サンタはやはり居る。成り手は代わるけど。
娘よありがとう。