山中で
ニホンザルに会った。
芽吹いたばかりの新芽を食べている。
私には臆せず、堂々としたものだ。
別の日、野犬に会った。
対岸の斜面を4頭連れで歩いている。
戯れに口笛を吹いてみる。
一瞬立ち止まり、こちらを窺ったが、
すぐに歩き出し、林内へ消えた。
1頭は首輪をしていた。
彼らに何があったのだろう。
なぜ野良という道を取らなければならなかったのだろう。
彼らの目に私たちはどう映っているのだろう?
私たちの周りに多くの野生生物が暮らしている。
私たちと同じ哺乳類は親と同じ形の子を産み、乳で育てる。
日本は面積が狭い割には種数が多く、
約100種が棲むという。
山を下りても彼らのことを思い出す。
今も無事だろうか?