変な蛹。
1か月くらい前の出来事です。
散歩途中に民家のコンクリート壁に蛹を見つけました。
「何やろ?」
逆さまにぶら下がっています。
大きさは人差し指の関節2本分くらいで、やや大きめ。
今頃蛹になるのは、えーっとアゲハ、ツマグロヒョウモンくらいしか浮かんでこない。
蛹の形は垂蛹と帯蛹とがあるが、これは垂蛹か?
でも何か変。
そこで分からない時の神頼み。 大阪市立自然史博物館 (city.osaka.jp)
にメールしてみた。
こんにちは。
時々お世話になっています〇〇と申します。
今回は蛹です。
2021年10月29日、16時18分、
散歩途中で変な格好の蛹を見つけました。住宅の壁に反りかえってような形で付いています。
蛹には帯蛹型、垂蛹型などがありますが、こんな型のは見たことありません。
スマホ写真を撮って家に帰り、検索したのですが、ヒットしませんでした。
きょう11月9日、13時25分、雲り空だったので、もういちど撮りました。
如何でしょうか?
私の推測ですが、アゲハ、特に大きめだからクロアゲハなどではないでしょうか?
蛹化する際に「糸玉」がコンクリートにうまく固定できずに、応急に反って体を止めたのではないでしょうか?
よく見ると「糸玉」が残っていますね。
いったい、なんというチョウでしょうか?それと今後の対策です。
このまま放置して観察、あるいはレスキューして「蛹ポケット」で観察。
どちらの方がいいでしょうか?
我家から5分ほどの場所です。やはり蛹で越冬、春羽化でしょうか?
お答えが「頂ければ」いきさつなどをブログ記事にしたいと思っております。
お手数かけますが、よろしくお願いいたします。
すぐに返事が来た。
〇〇さま
和田@大阪市立自然史博物館です。
質問のメールありがとうございます。
昆虫研究室の長田学芸員に答えてもらいました。
長田学芸員の答え
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画像を拝見したところ、クロアゲハの蛹だと思います。
クロアゲハの蛹は通常は帯蛹型なのですが、画像の蛹は固定する糸が切れてしまい、ぶら下がっているようです。何等かのアクシデントで、糸が切れてしまったのでしょう。
このまま越冬し、来春には羽化するかと思います。ぶら下がったままでも、問題なく羽化できると思います。「蛹ポケット」で観察するのも良いと思います。
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このような答えでいかがでしょうか。
やっぱり。
クロアガハか。
糸玉をかける時に何かの理由で失敗して、こんな形になってしまったのだ。
すこし考えて、レスキューすることにした。
雨ざらしのところよりしのげる場所が良いだろうと思ったから。
にわか作りの「蛹ポケット」に入れて、カーポートの柱に付けた。
蛹を触ってみた。カチカチ、動かない。ひょっとしたら…。
翌春まで待ってみよう。
大阪市立自然史博物館様、ありがとうございました。