ササユリ
2021.6.13更新
きょう、日曜日8時49分。再訪しました。
ササユリは失くなっていました。
短い茎と葉が2枚残っています。葉の欠けた痕が証拠です。
撮影日は金曜日。僅か2日で失くなりました。
犯人は誰?
シカの食害?それともヒト害?
茎のちぎり痕で分かるでしょうか?
もしシカだとしたら、ちぎってから食べるとは考えられないので、花と葉を食べたあと、茎を食べた?花びらのかけらも葉のかけらも一切残さずに。それほど美味しい?
もしヒトだとしたら、ササユリのあまりの美しさに気が狂い、茎を折り、持ち去って…。
今頃どこかの家の花瓶の中で短いいのちを嘆いている?
ササユリは決してヒトのために咲いているのではありません。生き物や風に受粉してもらい、果実を作り、種を飛ばし、次のいのちへつなぐためにあるのです。花が枯れてもいのちは続くのです。花屋の「カサブランカ」とは違うのです。
受粉しためしべの子房が発達し、蒴果(さくか)と呼ばれる形になり、熟し、乾燥し、種が飛び散り、土の中で7年。やっと発芽です。
たかがササユリ1本ですが、残念で、悲しい結果になってしまいました。
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ことしも見ることができました。
感謝です。
境内の下草が刈られ、風通しが良くなりました。
去年、ここに数株のササユリが咲いていました。ことしは見る影もありません。
ササユリの葉はササの葉にそっくりで、花のない時期に見分けるにはその違いを知らないと分かりません。
刈る人にそんな知識があったのかなかったのか、あっても無視して刈ったのか?
分かりませんが、ことしは残念な結果になってしまいました。
もちろん、「残念」と思う人がどれだけいるか、ということですが。
これは私にも言えること。
毎日同じ時間を暮らす身近な生き物たちの「生き方」を少しでも分かり合えたなら、きっと幸せな時間を過ごせるかなと思います。
そこにあなたがいる理由。それは偶然でもあり、必然でもあると思うのです。