アトリと三兄弟
昨日はAちゃんと1年ぶりに再会。一緒に鳥見に出かけました。
遺跡跡でタカ渡り観察。
12時過ぎまでで16羽。こんなもんか?遠かったけど、ハチクマ幼鳥が見れました。
アサギマダラも。
そのあと、野外活動センター駐車場へ移動。お目当てのエゴノキ。すでに実は無くなっていて、ヤマガラはチラッとだけ。
「見山の郷」弁当を広げる。静か。
そこへ男の子三兄弟とお父さんが現れる。小学生高学年、中学年、幼稚園くらいかな。立派な補虫網。そういえば昔、通販で補虫網を買ったな。なんて名前だったか?えーと、あっ思い出した。「志賀昆虫社」やった。
長男坊、チョウを追いかけるが失敗。そのあと、銀杏の木に登り、ぎんなんを収穫。うん、なかなかやるな。お父さんは三人を引き連れて林内へ消えた。
しばらくして、Aちゃんが「あれ何?なんか動いてる。」
「おーっアトリや!」
「ほんまや!アトリや。3羽いる!」
「夢中でなんか食べてる」
どうやら地面に生えている雑草の種子を啄んでいるようだ。逃げない。次第に近づいてくる。連写しまくり。
父さんと三兄弟が帰ってきた。撮れた画像を見せてあげる。
「アトリと言うんです。冬鳥です」
「へぇーこんな鳥、初めて見ました」
「まだあそこにいますよ、ほら」
お父さんが首からぶら下げていた双眼鏡を子供が代わる代わる覗く。
「いた!見えた!」
「ア・ト・リやで」
「へぇー、珍しいんですか?」
「こんなに近くで見れるのは稀ですね」
お父さん、私の双眼鏡を見て、
「ほら見てみ、ツルツルや」
「あっこれっ?私より長持ちするんです(笑)」
長男坊の手にはアケビが。
「これ、美味しいよ、ちょっと種が多いけどね」
「さっきちょっとだけ食べて来てん」
「ふーん、いいなぁ、豊作やな」
てな会話をして別れてきた。
アトリは入ってきた車に驚いて林内へ隠れた。木の間越しに姿が見える。
「さよならー」とあいさつをして三兄弟は帰っていった。
「いいね」
Aちゃんと頷きながら言った。セミすらつかめない子がいる時代になんと逞しい貴重な三兄弟。お父さんのなせる業なのか。まるで絶滅危惧種に会ったような気がした。
アトリを見れたことも嬉しかったが、三兄弟に出会ったことも嬉しかった。
いい一日だった。Aちゃん、ありがとう。