かけす・くらぶ

身近な生き物たちの出会いと「すい臓がん」闘病記

腎臓内科

昨日は通院でした。

腎臓内科、4か月ぶり。

遅い予約時間だったので、すこし空いています。f:id:kakeyan60am:20210522094118j:plain

知らないうちに駐車場工事が始まっていました。f:id:kakeyan60am:20210522094152j:plain

診察まで時間があったので、「オンコロジーセンターがん相談支援室」へ。ここは「おしゃべり会」があった所。コロナ禍で中止が続いています。f:id:kakeyan60am:20210522094223j:plain

メディカルソーシャルワーカーのIさんと再会。あの頃のメンバーはあまり寄り付いていないらしい。まだワクチンは接種していないという。理由を訊けば、「医療従事者を優先してほしいから」と。さすが。

採血結果。f:id:kakeyan60am:20210522094327j:plain

「乳び弱」とは血清などの検体が乳白色を呈していることを示す所見です。
 食事として摂取される脂肪の大部分は中性脂肪で、リポ蛋白リパーゼなどの酵素により分解され、脂肪酸などに代謝されます。しかし、食後に時間をおかないで採血した場合は、脂肪があまり分解されず血液中に残り、その脂肪分が白くみえるため検体が白濁して見えます。乳びは健常者でも見られ、食後徐々に上昇し、4時間でピークとなり、以後低下します。f:id:kakeyan60am:20210522094422j:plain

f:id:kakeyan60am:20210522094530j:plain「尿β2MG」と「尿NAG/Cr補正」は尿細管障害マーカー。数値は時系列で見るとどちらも良くなっている。

「PTH」は副甲状腺ホルモン。Ca(カルシウム)、IP(無機リン)の値が正常値なので、経過観察。

次回診察は4か月先でとりあえず安心。

 

 

 

ステイホーム

「ステイホーム」のさなか、本を読んだ。

本嫌いな私が珍しいことだ。

ひとつは文庫本「告知」。久坂部羊の医療小説。「悪医」以来2冊目。

もうひとつは新書「きのうのオレンジ」。藤岡陽子。「海のジイ」以来2冊目。f:id:kakeyan60am:20210520161227j:plain

 

「告知」は「あすなろクリニック」を舞台にした、終末医療、看取り、安楽死、死後処置…。看護師の“わたし”と新米医師、院長らが、患者本人と家族、病とその終焉に向き合う、カルテに書かれない6つの物語。

この本はハッピーエンドで終わる物語ではない。「死」を直面にしたリアルなドキュメントなのだ。

久坂部 羊(くさかべ よう、195573-)は、日本の小説家、推理作家、医師。血液型AB型。大阪府堺市生まれ。大阪大学医学部卒業。大阪大学医学部附属病院にて外科および麻酔科を研修。その後大阪府立成人病センターで麻酔科、神戸掖済会病院で一般外科に勤務。サウジアラビアオーストリアパプアニューギニアの在外公館で医務官として勤務し、帰国後は在宅医療に従事。2015年現在は健診センターで非常勤医師として働き、大阪人間科学大学で講師を務めている。

あとがきから:

「この本に書いた連作は、ほぼすべて実話に基づいています。(略)死は不条理で冷厳で、病気は残酷です。何の落ち度もない人に襲いかかり、罪なき人を翻弄し、うろたえさせます。当事者はその中でもがき、苦しみ、精いっぱい生きようと努力します。その姿は哀しく、切なく、ときに感動的です。

私は非力な医師として、何の力にもなれませんでしたが、病気と闘った人々の姿を、何とか残しておきたいと思っていました。」

 

「きのうのオレンジ」

全国の書店員の感想に釣られて買ってしまった。これは物語。つまりフィクション。

33歳の遼賀が受けた胃がん宣告。どうして自分が…。涙が溢れてきて、恐怖で震えが止まらない。その時、郷里の岡山にいる弟の恭平から荷物が届く。入っていたのは、15歳の頃、恭平と山で遭難した時に履いていたオレンジ色の登山靴。それを見た遼賀は思い出す。あの日のおれは、生きるために吹雪の中を進んでいったのだ。逃げ出したいなんて、一度たりとも思わなかった――。

5章の標高1,255m那岐山登山の設定はいささか無理があると思う。いくら登山用車椅子を使っても、現実に可能かどうか。33歳の若い遼賀には可能なんだろうか?71歳の私には到底無理な話。「互いを思いやる気持ちを日々持ち続け」ていれば、遼賀自身が口に出さなかったかもと思う。

藤岡 陽子(ふじおか ようこ、1971721 - )は、日本の小説家看護師2児の母。京都府京都市に生まれる。同志社大学文学部卒業。報知新聞社を経て、タンザニアダルエスサラーム大留学。慈恵看護専門学校卒業。 2017年現在、京都市内の脳外科クリニックに勤務する。

作者のインタビューから。

藤岡 死を受け入れていく過程を横軸とすれば、縦軸には“共有の記憶”というものを書きたいと考えました。“ある日、あのときの出来事がのちの人生において意味を持つ”ということは誰にでもあると思います。どの家族にも共有ファイルがあり、その中に家族としての記憶が保存されている、みたいな感じでしょうか。

――お母さんのセリフで、心に残る言葉がありました。「毎日を丁寧に生きるというのは雑草を抜くことと同じじゃよ」「だからお母さんはこうして毎日雑草を抜いているの」と。とても心に響きました。
藤岡 私もその言葉がすごく好きです。雑草って、こまめにちゃんと抜かないと、気づいたときには庭が雑草に埋めつくされてしまう。そして雑草に埋めつくされていると、雑草が雑草に見えなくなっていく。そうならないように日々、丁寧に手入れをしていくことが大事……。それって、家族とよく似ているな、と。家族の誰かが落ち込んでいるのを見過ごさないとか、誰かが困っているときに手を差し延べてあげるとか、そういう互いを思いやる気持ちを日々持ち続けることが本当に大切だと思うんです。もちろんそれは理想論で、実際にやるのは難しいですけれど、笹本家がそれをずっとやってきたというのが伝われば嬉しいですね。

あまのじゃくな私はついつい思ってしまう。「雑草」という名の植物はないよって。雑草にもちゃんと名前があって、雑草まみれの畑作や稲作方法もあるし。ゲンゲだってドクダミだって美しい花を咲かせる。雑草と決めるのは、人間の勝手です。って。

 

先月の427日、国立がん研究センターは、2008年に全国のがん診療連携拠点病院など240医療機関でがんと診断されたおよそ238000人のデータに基づいて患者の10年生存率をプレス発表した。

10
年生存率は、これまで全国のおよそ20のがん専門病院のデータをもとにしていたが、今回は初めて大規模なデータに基づいて示された。

 

若尾文彦がん対策情報センター長は「10年生存率は、10年以上前に治療した方々の過去のデータで、今の患者に反映されるものではない。医師と治療について話し合う際の参考として利用してもらいたい」と話している。f:id:kakeyan60am:20210520161340j:plain

相変わらず「すい臓がん」は一番下。

すい臓がんを抜粋してみた。こんなのを見せつけられたらため息しか出てこない。f:id:kakeyan60am:20210520161437j:plain

私はたしか、ステージⅢ。10年も生きながらえるつもりはない。

本音を言えば、「3年持てば」と思っていた。現在3年と6か月。

 

いまの私を色にたとえると何色なんだろう?

限りなく透明に近いブルー? 澱んだ流れの沈んだグレイ? 朽ちた葉が重なり合ったセピア色? オレンジ色は浮かばない。

 

「先生、私はあと何年生きられますか?」

いつぞや真剣に訊いたことがあった。

「分かりません。それは誰にも分かりません!」主治医はきっぱりと答えた。

あれから何年過ぎただろう?次の診察時にもう一度訊いてみようか…。

田植えの頃

ハチクマが見たい。

私はまだ見ていません。

梅雨の合間を縫って出かけました。

邪魔にならないよう、道路脇に駐車して山並みを眺めます。f:id:kakeyan60am:20210519142141j:plain

ちょうど田植えの頃で、山からの水は上流から田植えが始まります。f:id:kakeyan60am:20210519142219j:plain

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サシバが斜面から上がってきて、波状飛翔しています。どこかで繁殖中でしょうか。

画像は撮っていません。

ダイサギf:id:kakeyan60am:20210519142409j:plain

朴の花。f:id:kakeyan60am:20210519142446j:plain

アマガエル。f:id:kakeyan60am:20210519142534j:plain

ブタナにモンシロチョウ。もしや、あの時の。まさか。f:id:kakeyan60am:20210519142614j:plain

結局、坊主でした。

 

 

 

モンシロチョウ羽化!

きょうはいい事がありました。

我家の表札下の植え込みに「葉牡丹」があります。花期をとっくに過ぎて、花も咲き終わり、葉がキャベツのように伸びてきています。f:id:kakeyan60am:20210516220459j:plain

そこに青虫を見つけたのは1週間ほど前の事。画像を取り損ねたので、イラストで再現。1匹だけで、葉をむしゃむしゃかじっています。そのままにしておきました。f:id:kakeyan60am:20210516220544j:plain

そして昨日15日(土)14:22、何気に地面を見ると蛹になって落ちていました。f:id:kakeyan60am:20210516220619j:plain

これは、レスキューしないとと、「サナギポケット」に収納してやりました。

まさしく図鑑通りのモンシロチョウです。f:id:kakeyan60am:20210516220722j:plain

きょう16日(日)7:47の蛹。色が変わってきました。羽化が近いのでしょうか?f:id:kakeyan60am:20210516220818j:plain

机の横の窓際において、パソコンをいじっている隙に、10:20気が付くと羽化していました!f:id:kakeyan60am:20210516220902j:plain

「おかあさん、羽化した!」と叫びながら外のデッキへ。生憎雨が降り、風がある。f:id:kakeyan60am:20210516220942j:plain

「こりゃいかん」とガレージの車のボンネットへ。f:id:kakeyan60am:20210516221027j:plain

11:23朱色のおしっこ。

出かける用があったので、一旦室内へ。13時過ぎ帰宅。まだ止まっていた。

雨が止んだので、葉牡丹に止まらせる。f:id:kakeyan60am:20210516221114j:plain

もそもそと動いたあと、13:27翔んだ。

ひらひらと道路を横切り、近所の家の植木のほうに去り、姿は見えなくなりました。f:id:kakeyan60am:20210516221158j:plain

雨は上がって今も降っていない。今夜半から降る予報。今頃、どこかで眠っているのかな?

たかがモンシロチョウ。でも無事に羽化してよかった!私には雌雄は分からないけど、どうか「いのち」を全うしてほしい。

「このままじゃ、政治に殺される。」

511日、朝刊に見開きの全面広告が出た。

「このままじゃ、政治に殺される。」

衝撃的なコピー。

ひと昔前、あの「死ぬ時くらい好きにさせてよ」で広告賞を独占した宝島社。


新型コロナウイルスの蔓延からすでに1年以上が経過し、市民の努力にも限界があります。科学的な根拠・対策も明確に示されず、度重なる自粛要請を強いられるばかりの事態に警鐘を鳴らす必要を感じ、今回、企業広告を掲載したという。

写真は竹槍じゃない、日章旗を思い出させるとか、揶揄されているが、私は「よくぞ言ってくれた」と思っている。 f:id:kakeyan60am:20210515103413j:plain

 

【広告意図】
新型コロナウイルスの蔓延から、すでに一年以上。しかし、いまだに出口は見えません。マスク、手洗い、三密を避けるなど、市民の努力にも限界があります。自粛が続き、経済は大きな打撃を受け続けています。厳しい孤独と直面する人も増える一方です。そして、医療の現場は、危険と隣り合わせの状態が続いています。真面目に対応している一人ひとりが、先の見えない不安で押しつぶされそうになり、疲弊するばかりです。
今の日本の状況は、太平洋戦争末期、幼い女子まで竹槍訓練を強いられた、非科学的な戦術に重なり合うと感じる人も多いのではないでしょうか。
コロナウイルスに対抗するには、科学の力(ワクチンや治療薬)が必要です。そんな怒りの声をあげるべき時が、来ているのではないでしょうか。

 

10日の衆参両委員会の予算委員会で:

緊急事態宣言の効果は出ているのか、宣言の「出口」はいつか、東京五輪パラリンピックは本当に開けるのか……。野党は様々な疑問をただしたが、菅義偉首相は質問と直接は関係のない答弁を繰り返すなど、質疑がかみ合わなかった。

「選手や大会関係者の感染対策をしっかり講じて、安心のうえ参加できるようにするとともに、国民の命と健康を守っていく」

同じフレーズを語り続ける首相にその場はざわめいたが、首相は説明を変えなかった。

結局、首相は一日を通じて問われた五輪開催の是非には触れず、「国民の命と健康を守っていく」を計17回繰り返した。

「よし、五輪は大丈夫だ」と思った人はいないだろう。けれど菅じいさんはやる気だ。「7月中に高齢者ワクチン接種を終わらせる!」は信じていいのか?

72歳。肩を落とし、トボトボ歩くじいさんを見ていると、こちらまでしょぼんとなる。どうか、胸を張って、気を張って、元気な姿勢を見せてほしい。

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時事通信が7~10日に実施した5月の世論調査で、菅内閣の支持率は前月比4.4ポイント減の32.2%、不支持率は6.9ポイント増の44.6%となった。支持率は政権発足後最低で、不支持率は最も高かった。不支持率が支持率を上回るのは5カ月連続。

 

今朝の日曜版にアンケート結果が載っていた。

「今夏の東京五輪開催に賛成ですか?」

はい19%。いいえ81%。

その理由として「はい」は

アスリートがかわいそう。様々な準備や施設が無駄に。が占める。

「いいえ」の理由は

人の移動で感染拡大が深刻化。未知のウイルスが国内に入りかねない。など。

アンケートは4月中旬に実施。

賛成の理由で目立つのは、五輪のために努力を重ねる選手への配慮。「人生を懸けて努力してきた選手が大勢いる。軽々しく中止しろとはとても言えない」

反対の理由では「復興五輪が打ち出された時、『そのお金を被災地に』と思った。被災地のみなさんが五輪に明るい光を見いだしていることを見聞きし、選手のみなさんの目標がついえることへの苦しさも感じた。費用を回収するためにも中止はあり得ないとも考えたし、昨春までは『やらないよりやった方が多くの人のためになる』と思った。でも今の現状で開催するのは無責任」と揺れる思いをつづる。


私は五輪開催に反対。理由は感染拡大が心配だから。

しかし、頑張るアスリートたちの顔が浮かんでくる。辛い。

 

 

点滴しました。

今日は通院日。

一昨日の夜に微熱があった。37.0℃。翌朝まで続き、解熱剤「カロナール」1錠服用。

朝食後、手持ちの市販の風邪薬。11時には36.5℃まで下がる。風邪の引きかけなのか。分からない。

相変わらず、ワクチン接種予約は大混乱パニック。電話はつながらない、ネットは9時開始ですぐに満杯。会場受付は中止になったようだ。暫く落ち着こう。

 

まずは採血。

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そして1番に診察。こんなふうにかかりつけの病院でワクチン接種もできればいいのだが。

微熱の経緯を説明する。

「コロナですか?」

「違うでしょ」

CRPが高いですね」

「微熱が出たせいかな」

あとで自力で調べたのだが、院内採血検査にて、CRPが上昇していても、WBC(白血球)、NE(好中球)も同時に上昇していれば、コロナを含めたウイルス感染ではなく、細菌性感染の可能性が高く、抗生剤にて対応。

とあった。ひと安心。こんな説明、して欲しかったなぁ…。

 

で、従前どおりの点滴となった。

処置室の看護師さん、初めて見る顔。名札はTさん。

「Tさん、初めてですね?」

「はい、移動で3階から来ました」

「3階と言えば、ああ緩和病棟ですか」

「そうです、処置室は初めてで…」

「3階は入ったことないなぁ。4階か5階は入院したことあるけど」

「そうですか」

「もうワクチンは打たれたんですか?」

「はい、1回目は済みました」

「看護師さんは自分で打つの?」

「いえいえ、他人から打ってもらいます。薬だけ来るんです」

「ふーん」

他愛もない会話をしながら、マニュアル通りの処方をこなされている。

これからもいろんな話が聞けそうだ。

 

処置後、いつものラーメン屋には足が向かなかった。食欲がなかった。昼食はコンビニのおにぎりで済ませた。

今夜はざる蕎麦。食欲不振が続きそうだ。

再生箸届く。

〇〇様

先日承りましたお箸の塗りなおしができましたので送付させていただきます。

大切に使っていただきましてありがとうございます。

今後ともよろしくお願いいたします。

塗りなおし料 1膳600円×2 1,200円

              △200円

送料            370円 

合計            1,370円

 

1通の手紙が同封されて「箸」が届いた。

3月の「枚方五六市」

https://kakeyan60am.hatenablog.com/entry/2021/03/16/163234

で「なや工房」さんに依頼していた箸の修理が出来上がった。その後、4月、5月、6月と中止を余儀なくされ、郵送されてきたのだ。

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早速開封。美しい。

帯封されたのが再生箸。上が現在使用中の箸。

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ぱっと見、新品と変りない。素晴らしい。でもよーく見ると、箸の角に丸みがある。使っているうちに角が取れてきたのだろう。並べて比べてみないと分からないレベル。

以前、この箸が無い時、「〇〇良品」の箸を使っていた。秋刀魚の干物をほじくっていた時、先端がポキッと折れた。力を入れ過ぎたせいか。「やっぱりな」と思った。

この箸の材はケヤキ(欅)。ニレ科ケヤキ属。別名ツキ(槻)。

材は強靱で、狂いが少なく木目(杢)が美しいので、家具材や楽器材、船舶材、彫刻材、漆器木地などに用いられる。「尊い」「秀でた」という意味の「けやけき」が由来とされている。

以前、地元産のケヤキで掛け時計を作ったことがあったが、硬くて、加工を手こずったことを覚えている。

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きれいに再生されてありがとうございます。

大事に使わせていただきます。

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